column コラム
2026.05.31
相続した不動産の「なんとなくリノベーション」に要注意!損しないための正しい考え方
皆さん、こんにちは。SAKURA財産形成承継の大原です。
「うちの不動産は古いから、とりあえずリフォームしておけばいいだろう」
不動産を相続する際、多くの方がそう考えがちですが、この“なんとなくのリフォーム”こそが最も危険。
「お金をかけたわりに収益が伸びない」なんて事態になりかねません。
相続不動産の価値は、“何をするか”ではなく“どう判断するか”で決まります。
判断を誤ると、大きな損失を出すだけでなく、家族関係に亀裂が入る可能性も……。
そこで今回は、専門家の視点から、「リノベーションをすべきかどうか」はどう考えればよいのか?についてわかりやすく解説します。
「まず何をするべきか・考えるべきか」を知りたいという方は、ぜひご一読ください。
相続不動産を活かす、3つの選択肢
はじめに考えるべきは、今後の運用を以下の3つの選択肢のうち、どの方向で進めていくかです。
この段階での判断を間違えると、
- 本来売却すべき物件に多額のリノベーション費用を投じてしまう
- 再生できたはずの物件を放置して価値を下げてしまう
というような数百万円単位の損失につながるケースもあるため、慎重な判断が必要です。
選択肢①:売却(現金化)
| メリット | ・資産をシンプルにできる・維持管理の手間や修繕リスク、空室リスクといった悩みから解放される |
| デメリット | ・売却のタイミングによっては、本来の価値よりも低い価格で手放してしまう可能性がある。 |
相続後は思っている以上にまとまった出費が発生するケースも少なくありません。
固定資産税の滞納や修繕費など、数百万円単位の負担が生じることもあるため、現金化によってそれらに備えられる点も大きなメリットです。
参考記事
選択肢②:保有(現状維持)
| メリット | ・「取り返しのつかないリスク」が比較的少ない。・すでに入居者がいる場合や、大きな問題が発生していない場合には最も無難な選択肢。 |
| デメリット | ・設備の故障や外壁・屋根の劣化などはいずれ必ず発生するため、「現状維持」を続けると短期間で大きな出費になる可能性もある。 |
最も無難な選択肢である一方、言い換えれば「大きな改善は行わず、現状の収益と“潜在的リスク”を受け入れる」という意思決定でもあります。
そのため、現状維持を選ぶ場合でも、
- どのタイミングで修繕が必要になるか
- 今後の収益は維持できるのか
といった視点で定期的な見直しを行い、潜在的リスクを把握しておくことが不可欠です。
選択肢③:再生(リノベーション)
| メリット | ・うまくいけば収益性を大きく改善できる。 |
| デメリット | ・「お金をかけたのに、思ったほど収益が伸びない」という結果になる可能性がある。 |
重要なのは、リノベーションは「投資」であるという点です。
- いくらかけて
- どれくらいの期間で回収できるのか
この設計が不十分なまま進めてしまうと、失敗に終わるリスクが高まります。
「なんとなくリノベーション」で失敗しないために
冒頭でも触れたように、この3つの選択肢の中から「なんとなくリノベーション」を選ばれるオーナー様は多く、その結果想定外の損失を出してしまい、弊社に相談に来られるというケースも珍しくありません。
そうした失敗を防ぐために知っておくべき4つの判断のポイントと、これらのポイントを判断するために考えるべき問題をまとめたのが次の表です。
| 判断のポイント | 考えるべき問題 | 注意点・補足 |
| 立地と市場性 | ・そもそも賃貸需要があるエリアなのか・周辺物件と比較して競争力があるか・周辺物件の家賃相場とかけ離れていないか | ・この部分が弱い場合、どれだけリノベーションを行っても、収益改善にはつながりにくい・その場合は、売却の検討が優先されることも |
| 建物の状態と修繕リスク | ・築年数はどれくらいか・設備の老朽化は進んでいないか・近い将来、大規模な修繕が必要になる可能性はあるか | ・相続直後は、一見問題がないように見えても、設備の故障や劣化が一気に表面化するケースも少なくない・修繕コストが大きい場合は、「保有」や「再生」よりも「売却」が正解になることも |
| 収益性(ROI) | ・いくら投資するのか・家賃はいくら上げられるのか・何年で回収できるのか | ・リノベーションは“改善”ではなく“投資”として判断することが重要 |
| 家族・相続状況 | ・共有名義になっていないか・将来的に売却や分割の必要はないか・費用負担のルールは決まっているか | ・共有状態のまま保有し続けると「争族」の火種になることも。 <参考記事>・相続人が多すぎる!“共有名義地獄”の回避マニュアル |
まずは「正しく判断すること」がすべての出発点
この4つの判断ポイントを整理せずに動き出してしまうと、
- 本来売却すべき物件に投資してしまう
- 再生できた物件を放置してしまう
といった“判断ミス”につながります。ここでミスをすると、後から挽回するのは簡単ではありません。だからこそ、まずは「正しく判断すること」がすべての出発点なのです。
だから専門家を“使って”ください
今回ご紹介したようなポイントを一つひとつ整理していけば、オーナー様ご自身でもある程度正しい判断をすることが可能です。具体的には以下のような作業が必要になります。
| 周辺エリアの賃貸需要を調べる | ・不動産ポータルサイトで同条件の物件を複数検索し、掲載期間の長さや空室数を確認する・ 実際に仲介会社に問い合わせを行い、「このエリアでどのくらいの期間で決まるのか」「どんな入居者が多いのか」といったヒアリングを行う |
| 競合物件の家賃や成約状況を確認する | ・賃貸物件サイトで近隣物件と募集条件を比較する・可能であればレインズ(不動産業者専用データ)を扱う業者に依頼し、「実際にいくらで成約しているか」のデータを確認する |
| 家族間での共有状況や、将来の分割・売却の可能性を整理する | ・登記簿謄本を取得し、所有者や持分割合を正確に確認する・相続人全員の意向(保有・売却・活用)をすり合わせる場を設ける・将来的に売却する場合の分配方法や、修繕費の負担ルールを事前に決めておく |
ポイントは「一部だけ見て判断しないこと」
ここで重要なのは、「一部だけ見て判断しないこと」です。
- 周辺エリアの家賃が上がりそうだったので、家族に相談せずにリノベーションを決めた。
- 家族会議でリノベーションが決まったので、特にリサーチせずに工務店に依頼した。
こういったケースは結果的にトラブルになったり、収益アップどころか損失につながったりと失敗しがちです。
不動産市場や建築・修繕のコスト、税務や相続手続き、家族関係を総合的に分析・判断するようにしましょう。
専門家に“任せる”ではなく、専門家を“使う”
「これなら十分に自分でできる!」と感じる方がいる一方で、「働きながらこんなことをしている余裕はないと感じる方もいるかと思います。
そんな時こそ、不動産や相続の専門家に相談することをおすすめします。
専門家に相談することで、
- 見落としていたリスクに気づける
- 投資として成立するかを客観的に判断できる
- 家族全体にとって最適な選択肢を整理できる
といったメリットがあります。
ポイントは、専門家に“丸投げする”のではなく“判断の精度を上げるために活用する”という考え方。
ご自身で方向性を考え、その上で専門家の視点を加えることで、より納得感のある意思決定ができるようになるのです。
まとめ
相続不動産は、扱い方ひとつで大きな価値にも、負担にもなり得る資産です。
だからこそ、「なんとなく」ではなく、「納得して判断する」ことが大切です。
私たちSAKURA財産形成承継株式会社は、不動産売買・管理・相続のプロフェッショナルであると同時に、資産形成や税務などのプロフェッショナルとも連携。
相続した不動産を最大限活用する判断を、トータルでお手伝いしています。
- 「なんとなくリノベーション」で失敗したくない。
- 家族とのトラブルを防ぎながら、相続した不動産をもっと活かしたい。
という方は、ぜひ一度弊社のお問い合わせフォームからご相談ください。

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