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2026.07.31
放置している空き家は10年後にどうなる?迫る「空き家税」、知っておくべき4つのリスク

皆さん、こんにちは。SAKURA財産形成承継の寉岡(つるおか)です。

実家を相続したものの誰も住む予定がなく、「とりあえず空き家のままにしている」という方は少なくありません。

「減るものでもないし、何か使い道が見つかるまで放っておけばいいか」と考えている方も多いのではないでしょうか。

確かにかつては、固定資産税などの必要最小限のコストさえ払っていれば、放置していてもデメリットは少ない、というのが一般的でした。

しかし、その常識は今、国や自治体による法整備によって大きく変わりつつあります。近年は「使わない家には税金をかける(空き家税)」という新しい動きまで現実のものになり始めています。

今回は、空き家を放置し続けた先に待ち受ける4つのリスクを、2026年7月現在の制度動向と具体的な数字をもとにわかりやすく解説します。

リスク1:【最新トレンド】新税「空き家税」条例可決|京都市に続き寝屋川市も

まず知っておいていただきたいのが、いわゆる「空き家税」の広がり。「空き家をただ所有しているだけ」という人に対して税金が上乗せされるという制度です。

全国に先駆けてこの空き家税に手をつけたのは、京都市です。

市街化区域内の住宅のうち、実際に生活の拠点として使われていない(別荘等を含む)場合に適用される、「非居住住宅利活用促進税(空き家税)」の条例を2022年に可決。

これは該当する住宅に固定資産税とは別に、独自の税を上乗せするもので、総務大臣の同意も得て、2029年度の課税開始を予定しています。

さらには2026年7月、大阪府寝屋川市でも「空き家流通促進税」の条例が可決・成立しました。賃貸や売却の予定がない空き家が対象で、市内全域が課税対象となります。

市の試算では、木造2階建ての戸建てで年間約2万5,000円の負担になるケースが示されています。

「自分が住んでいるところは関係ない」と思われるかもしれません。ですが、空き家の増加はどの自治体にとっても共通の悩みの種。5〜10年後までにこの動きが全国の自治体に波及する可能性は十分あり得ます。

リスク2:管理不全空家|草が生い茂っているだけで「税金6倍」のリスク

空家等対策特別措置法(通称:空き家法)をご存じでしょうか。

2015年に施行され、2023年12月13日には改正法が施行。その際に、行政からの「命令」「緊急代執行」および50万円以下の過料の対象にもなる従来の「特定空き家等」に加えて、「管理不全空家」という区分が設けられました。

  • 窓ガラスが割れたまま
  • 庭木や雑草が隣の敷地まではみ出している
  • 壁の一部が剥がれている
  • 雨漏りや腐食が進んでいる
  • 敷地や建物が著しく荒れ、周囲の景観を損ねている

上記のような状態にあり、適切な管理がなされていないと自治体に判断された空き家は、管理不全空家として、まず行政から改善の「指導」を受けます。

この指導の段階で修繕や草刈りなどの対応をすれば、それ以上の措置には進みませんが、指導に従わず放置を続けると、次はより重い「勧告」へと進むことになります。

勧告を受けると、土地にかかっている固定資産税の住宅用地特例が適用されなくなります。

この特例は、住宅が建っている土地の固定資産税を、最大で6分の1にまで減額してもらえるという優遇措置です。

そのため、適用から外れると固定資産税が実質的に最大6倍にまで跳ね上がってしまうのです。

10年もあれば、特定空き家等まではいかなくとも、手入れをしていない庭木はジャングルのように生い茂り、近隣からのクレームをきっかけに「管理不全空家」に指定される可能性は非常に高くなるでしょう。

リスク3:ただ消えていく「見えないコスト」|10年間の維持費だけで、新車1台分

「うちは定期的に掃除しに行ったりしているし、空き家税の話も出ていないから大丈夫」と思っている方もいるかもしれません。

しかし、税金の増額がなくても、空き家は「持っているだけ」でお金が出ていくものです。

空き家を10年間放置した場合、一体どれほどの維持費がかかるのか、リアルな数字でシミュレーションしてみましょう。

これはあくまで一例にすぎませんが、10年もすれば新車1台が手に入るくらいの維持費がかかる可能性は十分あります。

さらに恐ろしいのは、10年間の時間の経過によって建物の資産価値がゼロ以下になることです。

とりわけ木造の一戸建ては、人が住まなくなると通風や通水が滞り、カビや雨漏り、シロアリの被害によって急速に老朽化が進みます。

10年間放置された家は、いざ売却しようとした時にはリフォームすら不可能な状態になっていることも少なくありません。

仮に買い手がついたとしても、「建物の解体費用分を値引いてほしい」と要求されれば、数百万円の解体費用(木造戸建てで150万〜300万円程度)を所有者自身が負担して更地にしてから売るしかなくなります。

手元に残るはずだった資産価値が、10年の放置によって「ただの負債」に変わってしまうのです。

リスク4:相続登記の義務化|10万円の過料も。タイムリミットは“3年以内”

最後のリスクは、そもそもの「名義」の問題です。

2024年4月から「相続登記」が義務化され、不動産の取得を知ってから3年以内の申請が必要になりました。正当な理由がないまま放置すると、10万円以下の過料の対象となります。

特に注意したいのが、法改正前に発生した過去の相続分も、遡って義務化の対象となる点。過去分の申請猶予期限は「2027年3月31日」で、残された時間は決して長くありません。

そして名義が親のままの空き家は、売却も賃貸も解体もできません。つまり相続登記を済ませないかぎり、ここまで挙げたリスク1〜3を回避するために動くこともできないのです。

まとめ

今回紹介した空き家の放置がもたらすリスクは、次の4つ。

  • ①全国に広がりつつある「空き家税」
  • ②管理不全空家の勧告による固定資産税6倍のリスク
  • ③10年で新車1台分が消える維持コスト
  • ④相続登記義務化のタイムリミット

共通して言えるのは、時間が経つほど負担は増え、選択肢は減っていくということです。「いつかやろう」ではなく「動けるうちに動く」ことが、ご家族の資産を守る何よりの近道になります。

では、具体的にどう動けばいいのでしょうか。売却・賃貸・駐車場運用など、空き家の活用方法については「空き家問題、どう解決する?相続不動産の有効活用法6選」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

また、実際に活用のために動くのであれば、専門家のサポートは早い段階で受けておくのが賢明です。

私たちSAKURA財産形成承継株式会社は、税理士・司法書士・弁護士等と連携し、相続登記から活用方針のご提案までワンストップでサポートしています。

「相続した空き家をどうすべきかわからない」

「まずは維持コストや税金の現状を知りたい」

という方は、ぜひ一度、当社のお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

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