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2025.12.31
50代から考える「相続する側」のためのチェックリスト

皆さん、こんにちは。SAKURA財産形成承継の大原です。

相続の準備は、本来“親が主導して進めるもの”と思われがち。

しかし、親が70〜80代に入ると判断能力や情報整理の負担が大きくなり、実際には準備が進みにくくなります。

認知機能が低下すれば、遺言書作成や家族信託などの重要な対策が取れなくなることもあります。

相続トラブルの多くが「準備不足」から生まれてしまうのは、このためです。

また、行動経済学で知られる「先延ばしバイアス」「現状維持バイアス」「損失回避」など、“人が動きにくくなる要因”が複数重なることも、相続準備が後回しになりやすい理由の一つです。

だからこそ、50代の子世代が“プロジェクトマネージャー”として早めに動くことが、家族の安心につながります。

今回は、相続する側(相続人)の立場にある方が、今のうちから考えておくべき4つのポイントについて解説します。

CHECK① 親の“判断能力”に変化が出ていないか?

相続準備で最初に確認すべきなのは、親の判断能力(認知機能)です。

ここが低下してしまうと、遺言書や家族信託などの重要な対策が、本人の意思では進められなくなるためです。

ただし、判断能力の変化は家族が気づきにくいものです。

特に、年齢を理由に“気のせいだろう”と捉えてしまいやすく、問題を過小評価してしまいがちです。

そこでまずは、最近の親との会話や生活の様子を思い返し、次のようなサインがなかったか確認してみてください。

チェックしておきたいサイン

☑️最近の会話で、話のつながりが噛み合わない場面が前より増えた

☑️電話でのやり取りが、以前よりぎこちなく感じることがある


☑️「さっき言ったよね?」というやり取りがここ数ヶ月で増えた


☑️買い物で同じ物を複数買ってしまうことがある


☑️冷蔵庫の中身の整理や食事の支度が、以前より手間取っているように見える


☑️火の消し忘れ、鍵の閉め忘れなど、“生活上のヒヤリ”が一度でもあった

これらのサインはつい「年のせい」「気のせい」にしがち。しかし、いくつか思い当たるのであれば、相続準備のタイミングとしては“今が最適”だと考えてよいでしょう。

判断能力が低下すると、遺言作成や不動産売却、家族信託などの重要な手続きができなくなり、相続は一気に複雑化します。

50代の子世代が早めに確認し、違和感を放置しない姿勢が、後々の争族を防ぐことにつながります。

CHECK② 不動産の“リスク”を把握しているか?

相続トラブルの中でも、特に大きな割合を占めるのが「不動産」に関する問題です。

理由は明確で、

  • 金額が大きい
  • 共有しにくい(分けにくい)
  • 管理や修繕に“判断”が必要になる

という3つの要素が重なるためです。

特に、相続直後に 「こんなにお金がかかるなんて…」 という事態が起こりやすく、これが家族間のストレスや対立の火種になります。

実際には、次のような“見落とされがちなリスク”が潜んでいます。

見落とされがちなリスク

☑️ 親が所有する不動産の「管理費」や「修繕積立金」の支払い状況を把握していない

☑️ 固定資産税の納付書がどこにあるか、家族が誰も説明できない


☑️ 親が「最近は管理組合からの書類を読んでいない」と言っていた


☑️ 給湯器・エアコンなど、設備の交換時期を誰も把握していない


☑️ 空室が増えてきた・入居者の入れ替わりが多い


☑️ 建物の外壁や屋根の劣化が“見てわかる”状態になっている

これらの“見落としリスク”は、相続時の大きな出費につながりやすい部分です。

詳しくは、弊社ブログの《不動産相続の「想定外の出費」、いつわかる?どう対策する?》でも解説しているので、あわせてご覧ください。

不動産のリスクは、後からまとめて知ると負担が重くのしかかります。

逆に、50代の子世代が今のうちに、

  • どんな不動産があるのか
  • 今どういう状態なのか
  • 修繕や管理はどうなっているのか

といった状況を簡単に確認しておくだけでも、相続時の混乱を大幅に減らすことができます。

CHECK③ 資産の“見える化”はできているか?

相続人が「相続前」から準備しておくべきなのは、「親がどんな資産を持っているのかを、家族が同じ認識で把握しておくこと」です。

というのも、実際の相続相談では、家族が思っている以上に“情報が散らばっている”ケースが多く見られるからです。

詳細な財産目録を作る必要はありません。「どこに何があるのか」がざっくり分かるだけでも、相続時の混乱は大幅に減らせます。

まずは、最近の状況を思い返し、次のような点に心当たりがないか確認してみてください。

こんなことに心当たりありませんか?

☑️ 親が使っている銀行口座がいくつあるのか、家族が誰も正確に説明できない

☑️ 不動産の評価額(固定資産税評価)がいつ確認したものか曖昧になっている


☑️ 保険の契約内容や保険会社が家族に共有されていない


☑️ 権利証や契約書類の保管場所を知っているのが親だけ


☑️ 借入・ローンの情報を確認していない、または把握している人が限られている


☑️ 「全体として何がどれくらいあるのか」を家族全員が共通認識として持っていない

資産の見える化ができていないと、相続が始まった瞬間に一気に負担が押し寄せます。

書類集めだけで数週間、不動産評価の確認にさらに時間がかかり、口座凍結や登記手続きの遅れが重なると、スムーズに進むはずの話し合いが急に止まってしまうことも。

こうした事態を防ぐためにも、今のうちから資産の“見える化”を進めておきましょう。

CHECK④ 家族で“これからの方針”を共有できているか?

皆さんはご家族と、自分たちの資産や不動産について「これからどうしていくか」を話し合ったことはあるでしょうか?

資産や不動産の状況を誰かが把握していても、家族のあいだで考え方がバラバラだと、相続が始まった瞬間に話し合いが止まってしまいます。

特に不動産は、「売るか」「残すか」「活用するか」という方向性によって、その後の準備が大きく変わります。

以下の内容に心当たりがある場合は、きちんと話し合いの場を作ることをおすすめします。

方針を共有“できていない”ご家族の特徴

☑️ 不動産を「売るか・残すか」について家族で話したことがない

☑️ 兄弟のあいだで役割(連絡係・事務担当など)が決まっていない


☑️ 親の希望(住まい・医療・看取り)を誰も把握していない


☑️ 遺言書の有無を家族の誰も知らない


☑️ 認知症になった場合の“資産の管理方法”について話していない


☑️ 家族で相続の話をしようとすると、誰かが話題を変えてしまう

「“これからの方針”の共有」は、最も後回しにされがちな作業ですが、同時にすり合わせに時間がかかる部分でもあるため、早めに進めておくようにしましょう。

まとめ

今回の4つのチェックポイントで、いくつ当てはまったでしょうか??

1つでも心当たりがあれば、今が“準備の始めどき”です。

相続準備は「いつかやろう」と先延ばしにしがちですが、迷ったときこそ、専門家に相談するのが最も確実な一歩です。

何から始めれば良いか分からない、家族には話しにくい——そんな状況でも、第三者が入ることで状況の整理が進み、家族全員が納得できる形を見つけやすくなります。

また、早めに相談しておくほど、トラブルや負担を未然に防ぎやすくなります。

相続の手続きや不動産の管理、認知症への備えなど、後からまとめて対処しようとすると大きなストレスにつながるからです。

SAKURA財産形成承継株式会社では、経験豊富な専門家チームが相続対策・不動産管理・資産活用について、準備の段階からワンストップでサポートいたします。

「どんな準備をすればいいか、もっと具体的に知りたい」という方は、お気軽に当社のお問い合わせフォームからご相談ください。

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